UAE政府、水素戦略を公式に発表

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年11月27日

アラブ首長国連邦(UAE)エネルギーインフラ省は11月14日、国家水素戦略2050PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公式に発表した。同戦略の概要については7月4日に公表されていたが、UAE国内需要の積み上げを含む詳細な数値ハイパーブラックジャックが公表されたのは今回が初めて。

UAEエネルギーインフラ省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、同戦略は自国産業の支援と、2050年までの炭素中立(カーボンニュートラル)達成への貢献、またUAEが2031年までに世界有数の水素生産国になることを目的としている。

具体的な目標として、供給面では、2031年までに年間140万トン、2040年までに年間750万トン、2050年までに年間1,500万トンの水素生産の実現を掲げている。一方、需要面では、2031年にUAEの国内向けに210万トン、輸出向けに60万トンを見込んでいる。国内需要については、(1)アルミニウム、(2)電力網柔軟化、(3)鉄鋼、(4)化学・肥料、(5)石油精製、(6)航空、(7)船舶、(8)輸送といった産業分野に分けて、現状、機会、課題、今後の対応策が示されている。

行動計画として、現在は市場創出段階と位置づけた上で、(1)政策・規制・標準化、(2)金融・投資、(3)産業開発・需要創出、(4)国際協力の4つの柱について、2023~2025年、2026~2028年、2029~2031年のフェーズごとに記載がされている。

(長谷川洋)

(アラブ首長国連邦)

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