2024年米大統領選挙まで1年、英調査会社はトランプ氏の勝利を予想
(米国、英国)
調査部米州課
2023年11月15日
2024年11月の米国大統領選挙まで1年ほどとなった。英国の調査会社は、ドナルド・トランプ前大統領とジョー・バイデン大統領が本選で対戦した場合、トランプ氏勝利を予想した。
英国の調査会社スタック・データ・ストラテジーは11月13日、2024年米国大統領選挙の結果予想(注1)を発表した。それによれば、2024年米国大統領選挙が今日行われた場合、トランプ氏が獲得する選挙人(注2)は292人、バイデン氏は246人で、トランプ氏が勝利すると予想した。激戦州6州のうち、ジョージア州、アリゾナ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州でトランプ氏がわずかなリードで勝利し、ネバダ州、ミシガン州ではバイデン氏が勝利するとした。
民主党候補がバイデン氏からカマラ・ハリス副大統領やギャビン・ニューサム・カリフォルニア州知事に変わったとしてもトランプ氏が勝利すると予想する一方、共和党候補がロン・デサンティス・フロリダ州知事に変われば、バイデン氏が勝利するとした。
英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの政治学準教授で米国政治センター所長のトーマス・ギフト氏は「トランプ氏が2024年大統領選挙でバイデン氏に勝てないという幻想を誰も抱くべきではない」と指摘し、2023年10月に民主党から無所属に転向したロバート・ケネディ・ジュニア氏(2023年10月11日記事参照)らが、激戦州の共和・民主両党の票のバランスに影響を与えるとも述べた(「ニューズウィーク」誌電子版11月13日)。
ブルームバーグと調査会社モーニング・コンサルトが10~11月に激戦州を含む7州で実施した世論調査(注3)では、「もし今日、2024年大統領選挙が行われたら、誰に投票するか」という問いに対して、総合的結果で、トランプ氏(41%)がバイデン氏(35%)を6ポイント上回った。
ニューヨーク・タイムズとシエナ大学が10~11月に激戦州で実施した世論調査でも、2024年大統領選挙を想定した結果、トランプ氏が6州のうち5州でバイデン氏を上回った(複数の激戦州でトランプ氏優勢、ブラック)。
(注1)MRP(多層回帰および事後層別化)モデルを使用した分析。
(注2)米国の大統領選挙は、538人の選挙人を各州に割り当て、各候補者が獲得した選挙人の総数で決定する。
(注3)実施時期は2023年10月30日~11月7日。対象者は、7州(ネバダ、ジョージア、アリゾナ、ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン、ノースカロライナ)の登録有権者4,922人。
(松岡智恵子)
(米国、英国)
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