エチオピア国内でコーヒーを外貨で販売開始

(エチオピア)

アディスアベバ発

2023年11月27日

エチオピアのコーヒー・紅茶庁は9月、コーヒー豆のエチオピア国内での外貨販売にかかる指令(No.975/2023)を出した。これによれば、承認された手順に従って焙煎(ばいせん)などの処理が行われた「付加価値のあるコーヒー」を、エチオピア国内の「1.定められたホテル、レストランなど、2.空港、3.観光公園、4.国際イベントなどの開催地」において外貨で販売できるとしている。

販売に当たり、販売者は販売記録を毎週、政府へ報告することが求められている。また、販売店が規定のはかり・梱包(こんぽう)材を備えていることなどの技術的要件のほか、輸出焙煎業者の能力証明書を有していること、外貨販売にかかるエチオピア国立銀行への登録がされていること、必要事項を記した領収書を発行できるシステムを有することなども外貨販売の条件となっている。

今回の指令が出された背景にはエチオピアでの外貨不足があり、外貨を稼ぐ主要輸出産品であるコーヒーの取り扱いが厳しくなっている。日本の外務省は9月下旬以降、ローストした豆や粉状のコーヒー製品が空港で没収される事例が発生しているとの注意喚起を発出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。また、エチオピア航空のウェブサイトでは、コーヒー製品の2キログラムの持ち出し上限が通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。

(中山泰弘)

(エチオピア)

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