ドイツ自動車大手、第1～3四半期の世界販売台数は前年同期比で増加

BMWグループが11月3日に2023年第1～3四半期（1～9月）の全世界の乗用車販売台数を発表、これによりドイツ自動車大手3社〔BMWグループ、フォルクスワーゲン（VW）グループ、メルセデス・ベンツグループ〕の同期の販売実績がそろった。各社の第1～3四半期の世界販売台数は前年同期比で増加した。低排出ガス車〔バッテリー式電気自動車（BEV）とプラグインハイブリッド車（PHEV）〕では、BEVは好調だったものの、VWグループ以外のPHEVは欧州で購入奨励策が縮小される傾向にあることなどが影響して減少した。

VWグループの2023年第1～3四半期の総販売台数（注1）は671万5,791台（前年同期比10.9％増）だった。BEVの販売台数は53万1,539台（45.0％増）、PHEVは17万5,445台（5.5％増）だった。低排出ガス車が総販売台数に占めるシェアは10.5％となり、前年同期比で1.7ポイント拡大した。乗用車販売台数を主要地域別・国別にみると、西欧は234万9,492台（24.1％増）、うちドイツは84万4,906台（17.2％増）と大きく増加した。米国は46万1,841台（10.2％増）だった。アジア大洋州は254万2,932台（1.7％減）、うち中国は228万7,306台（3.0％減）にとどまった。

BMWグループの2023年第1～3四半期の乗用車販売台数（注2）は183万6,563台（前年同期比5.1％増）だった。BEVの販売台数は24万6,867台（92.6％増）で好調な一方、PHEVの販売台数は13万8,544台（10.7％減）と落ち込んだ。低排出ガス車のシェアは21.0％で、前年同期比で4.8ポイント拡大した。主要地域別・国別では、欧州は67万999台（6.4％増）、うちドイツは19万2,649台（5.4％増）と増加した。アジアでの販売台数は78万5,424台（2.0％増）で、うち中国は60万3,920台（1.7％増）だった。米国は27万8,340台（10.9％増）だった。

メルセデス・ベンツグループの2023年第1～3四半期の乗用車販売台数（注3）は152万9,793台（前年同期比1.7％増）だった。BEVの販売台数は17万4,471台（82.3％増）と大幅に増加したものの、PHEVは11万5,429台（8.9％減）と減少した。低排出ガス車のシェアは19.0％となり、前年同期比で4.2ポイント拡大した。主要地域別・国別では、欧州（注4）は48万5,242台（8.5％増）で増加、うちドイツも17万2,869台（18.4％増）と増加した。アジアでの販売台数は73万6,302台（0.3％増）と微増、中国では57万562台（0.5％減）にとどまった。

（注1）中国の合弁会社分と小型商用車を含む。

（注2）BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。華晨汽車集団（Brilliance）との合弁会社分を含む。

（注3）メルセデス・ベンツグループ傘下のメルセデス・ベンツ、スマートの合計。

（注4）EU加盟国とスイス、ノルウェー、英国の合計。

（クラウディア・フェンデル）