モンゴル商工会議所の新会頭にエンフトゥブシン氏

(モンゴル)

北京発

2023年10月16日

モンゴル商工会議所(MNCCI)は9月24日のプレスリリースで、9月21日に第21回総会を開き、出席した1,200社の代表者による投票の結果、新会頭にダシツェレン・エンフトゥブシン氏を選出したと発表した。選挙は、2019年から会頭を務めたオトゴンダワー・アマルトゥブシン氏の任期満了によるもので、13人が立候補した。新会頭の任期は2027年までの4年間。また、MNCCIは新執行部25人を選出する理事会を9月21日に開き、最高経営責任者(CEO)にトゥメンジャルガル・ドゥーレン氏を再任した。

エンフトゥブシン氏は、モンゴル国立大学経済学部で財務と経営の2つの学位を取得し、1997年にモンゴルの大手財閥の1つであるMCSグループ(注1)に入社した。同社では財務分析を担当し、2022年まで勤務し、最終的にはグループ副会長を務めた。また、投資リアリティー番組「シャーク・タンク(Shark Tank)」(注2)の審査員としてスタートアップへのアドバイスや支援を行うなどメディアでの露出もあり、モンゴルでは知名度がある。

エンフトゥブシン新会頭は就任のあいさつで、MNCCIをより開かれた透明性のある効率的な組織にすることで、ビジネス環境を改善し、会員企業の役に立ち、ビジネスの障害となっている法的環境の影響を改善することに留意するとした。また、官民連携を新段階に引き上げ、法規則を現実に即したものに改善するため、経営者の意見を反映させる方針で政府と密接に協力していくと抱負を述べた。

MNCCIにはモンゴル国内5,900社の会員企業が加盟しており、モンゴル全国21県に支部を持つほか、世界23カ国・地域に51カ所の事務所がある。

(注1)MCSグループ(MCS International LLC)は電力コンサルティング会社として1993年に創業。2023年9月時点で、エネルギー、建設・不動産、鉱山、ブラック ジャック アプリ・通信、消費財、医療、金融などの分野で20以上のグループ企業を持ち、従業員数は1万3,000人。エンフトゥブシン氏は2022年に同グループを退職後も、MCSホールディングの株主となっている。

(注2)日本のテレビ番組「マネーの虎」のブラック ジャック アプリ版。モンゴルでは2017年から第1期が放送され、現在は第4期まで放送されている。エンフトゥブシン氏は第2期(2019年1月放送)から同番組の審査員を務めていた。

(藤井一範)

(モンゴル)

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