第7回未来投資イニシアチブ(FII)、リヤドで開催

(サウジアラビア)

リヤド発

2023年10月31日

サウジアラビアの首都リヤドで10月24~26日、第7回未来投資イニシアチブ(FII)が開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。今回は「新たな羅針盤」をテーマに、90カ国以上から約6,000人が参加し、さまざまな分野から国内外約500人の著名人が講演した。

初日には、国賓として公式訪問していた韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の登壇に付き添うかたちで、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相も出席した。3日間の日程を通じ、人工知能(AI)などの最新テクノロジーやモビリティー、環境、エネルギー、金融、スポーツなど幅広い分野について活発な議論が行われた。

今回のイベントで発表された投資総額は179億ドルに達した。サウジアラビアの公的投資基金(PIF)はイタリアのタイヤメーカーのピレリとの提携を発表し、サウジアラビアにタイヤ製造工場を建設することを明らかにした。また、サウジアラビアで発電・海水淡水化プラントの開発を手掛けるアクワ・パワー(ACWA Power)は、欧州復興開発銀行(EBRD)、OPEC国際開発基金と、アゼルバイジャンの240メガワット(MW)の風力発電プロジェクトに関する融資契約に調印した〔10月27日付サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

パネルディスカッションに登壇したアブドゥルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー相は、世界経済の成長と繁栄につながる安定的で変動の少ない石油市場にコミットする必要性を指摘した。また「主要な石油会社の最近の動きは、炭化水素の必要性が今後も続くことを示している。今後数年間、世界のエネルギーミックスで石油とガスが継続することを再確認した。サウジアラビアには強調すべき実績がある。エネルギー転換のみを達成しようとするのではなく、炭化水素を基盤とする炭素経済をどのように構築していくか、そのロールモデルとなることを目指したい」と述べた(10月24日付「サウジ・ガゼット」)。

(位田陸)

(サウジアラビア)

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