ネタニヤフ首相と野党のガンツ前国防相が国家緊急政府の樹立で合意
(イスラエル、パレスチナ)
調査部中東アフリカ課
2023年10月13日
パレスチナ自治区のガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの武力衝突に対応するため、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と前国防相で野党「国家統一」を率いるベニー・ガンツ党首は10月11日、国家緊急政府を樹立することで合意した。
イスラエル首相府が発表した声明において、ネタニヤフ首相は「わが国の運命が危機に瀕しているため、われわれは他のあらゆる事項を脇に置き、イスラエル市民とイスラエル国家のため、肩を並べて協力する」と述べた。また、「われわれはあらゆる前線で全力で戦っている。世界がISを排除したように、われわれはハマスを排除する」とした。
ガンツ党首は「今、われわれは皆、イスラエル国家の兵士なのだ。今こそ団結し、勝利する時だ」と国民に団結を呼びかけた。また、「私は、イスラエルの全ての市民に向けて、敵は滅び、治安は回復し、われわれの英雄たちが倒れた殺戮(さつりく)の場は再建され、イスラエル国家全体が新たに栄え、強化されることを告げたい」と述べた。
なお、イスラエル国防軍(IDF)によると、10月13日現在まででハマスから6,000発以上のロケット弾が発射され、2,687弾が着弾し、少なくとも1,300人が死亡、3,200人以上が負傷している。ガザ側では、パレスチナ自治政府(PA)の保健省によると、12日午後10時30分時点で1,532人が死亡し、6,612人が負傷した。
(中東アフリカ課)
(イスラエル、パレスチナ)
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