英2選挙区で補選実施、保守党は地盤で労働党に敗北

(英国)

ロンドン発

2023年10月23日

英国で10月19日、下院の2選挙区で補欠選挙が行われ、イングランド中部のタムワース選挙区とイングランド東部のミッド・ベッドフォードシャー選挙区でいずれも野党・労働党の候補者が勝利した。両選挙区ともに2010年から2019年の計4度の総選挙で与党・保守党が勝利しており、2019年の総選挙では保守党の候補者が労働党の候補者に対して約2万票の差をつけて大勝していた選挙区であり、今回の敗北は保守党にとって大きな打撃だ。

調査会社ユーガブが10月17~18日に実施した調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、次回の総選挙の投票先として保守党と回答した割合は25%、労働党と回答した割合は47%となっている。

労働党のキア・スターマー党首は両選挙区での勝利に関し、声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今回の結果は驚異的なもので、政治的な地図を塗り替えたと歓迎。また、多くの有権者が変化を欲しており、労働党に対してその実現に向けて信頼を寄せる準備ができている証左だとした。

保守党幹事長のグレッグ・ハンズ氏は今回の敗北について、スカイニュース(10月20日)の取材に対し、非常に残念だとコメント。敗北の原因として、保守党支持者の投票率が低かったことを指摘した一方、党としてその原因は考慮する必要があるとした。同氏は、今回の敗北を受けての引責辞任は否定している。

労働党は10月5日に行われたスコットランドでの補欠選挙でも、スコットランド国民党(SNP)を下している。

(山田恭之)

(英国)

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