ゴーション、20億ドルを投じ米イリノイ州にEV用バッテリー工場建設へ

(米国、中国)

調査部米州課

2023年09月12日

米国イリノイ州のJ.B.プリツカー知事(民主党)と中国の大手EV用バッテリー開発製造の国軒高科(ゴーションハイテク)の米国子会社ゴーション(Gotion)は、同州カンカキー郡マンテノ市に電気自動車(EV)用バッテリーの新工場建設に20億ドルを投資すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州知事室の9月8日付の発表では、イリノイ州の補助金を受けた新工場建設を決めたゴーションの決定は、EV製造場所としての同州の評価向上に役立ち、同州のEVエコシステムやサプライチェーンを成長させる重要なステップだとしている。新工場は2024年に稼働する予定だ。

発表によると、ゴーションのマンテノ市の新工場は、リチウムイオンのバッテリーセルとバッテリーパックの製造、およびエネルギー貯蔵システムの統合に注力する。また、完成時には、10ギガワット時(GWh)のリチウムイオンバッテリーパック、40GWhのリチウムイオンバッテリーセルの製造能力を持つ予定とされている。工場の広さは約150エーカー(約60ヘクタール)になる。

本投資を受け、プリツカー知事は「今日、イリノイ州で最大のEVバッテリー製造工場への投資を発表したことで、われわれはさらなる発展を遂げる。世界をリードするバッテリーメーカーであるゴーションを歓迎する」と述べた。そして、「2,600人の新規雇用、20億ドルのギガファクトリー、そしてイリノイ州における過去数十年で最も重要な製造業での投資は、われわれが新しいパラダイムに突入している、最新の証明だ」とした。

また、ゴーションのリー・チェン社長は、イリノイ州のビジネス環境、新エネルギー産業支援に積極的な州政府とその極めて効率的な仕事ぶりは「われわれにとって大きな価値がある」と述べた。さらに、「当社のバッテリー技術は北米でのeモビリティ、および中米間の経済と貿易交流の促進に役立つと信じている」と付け加えた。

(見並一明)

(米国、中国)

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