無料カジノゲーム、政治資金問題が発端に
(チリ)
サンティアゴ発
2023年08月18日
チリのガブリエル・ボリッチ大統領は8月16日、3無料カジノゲームとなる内閣改造を実施した。今回の閣僚交代は、学生時代からボリッチ大統領との親交が深かったジョルジオ・ジャクソン氏が、8月11日に社会開発家族相を辞任したことを受けて実施されたもので、鉱業相や教育相を含む5つのポストに変更が加えられた(添付資料表参照)。
新たな教育相に選出されたニコラス・カタルド氏は共産党(PCCh)所属で、これまで教育事務次官や、地域行政開発次官を務めた。また、新鉱業相にはアウロラ・ウィリアムス氏が選出された。同氏は、前任のマルセラ・エルナンド氏と同じく急進党(PR)所属で、第2次ミシェル・バチェレ政権時(2014~2018年)に同じく鉱業相を務めた経験を持つ。
新社会開発家族相には、直前まで国有財産相だったハビエラ・トロ氏が選出された。前任のジャクソン氏の辞任の引き金となったのは、自身が率いる民主革命党(RD)を巡る不透明な政治資金の流出問題だったとされている。当時のRD党員の関与の下、アントファガスタ州の地方住宅都市計画事務局から、非営利団体「デモクラシア・ビバ」に4億ペソ超(約6,800万円超、1ペソ=約0.17円)の資金送金が行われていたことが明らかとなり、手続き上の不備や、使途の不透明性が指摘され、一部資金の返還についての議論が現在進められている。これに対し、野党の議員などより、本件へのジャクソン氏の関与が疑われ、大臣職の辞任を求める弾劾決議案を国会に提出するとの発表がなされたことで、今後の与野党間の政策協議への影響に鑑みた結果、辞任に至ったものとみられている。一連のスキャンダルは、閣僚間の所属政党の均衡にも影響を与え、RD所属の閣僚はこれまでの2人から1人に減少している。
(岡戸美澪)
(チリ)
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