BRICS首脳会議目前、テーマは「BRICSとアフリカ」
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2023年08月21日
南アフリカ共和国政府の国際関係協力局(DIRCO)は8月7日、ヨハネスブルク市内で8月22~24日に開催される第15回BRICS首脳会議に先立ち、会議のテーマについて「BRICSとアフリカ-相互協力による成長、持続可能な開発、包括的な多国間主義のためのパートナーシップ」と発表した。南アは2010年にBRICSに加盟して以来、2018年に続いて3度目の議長国を務める。
メディア報道によると、会議にはBRICS諸国首脳らのほか、大統領(首脳)を含む40カ国以上の政府高官・要人や、アントニオ・グテーレス国連事務総長も参加する予定だ。ロシアからはウラジーミル・プーチン大統領の代理としてセルゲイ・ラブロフ外相が出席する。南アのナレディ・パンドール外相は、今回の会議にはアフリカ、ラテンアメリカ、アジアなどの67カ国の首脳を招待したとしている。
サミットで注目される議題の1つが加盟国の拡大だ。南アのアニル・スクラールBRICS大使は7月22日、「22カ国が正式加盟を申し込んでいる。非公式に打診してきている国もある」と述べた。新加盟国の承認基準を巡っては、BRICS間で意見が割れている。
会議では、新開発銀行(NDB)の自国通貨による資金調達と融資促進についても議論する。南アのイノック・ゴドングワナ財務相は、現地通貨の利用は為替変動の影響によるリスク回避につながるため重要とメディアに答えており、活用を推進したいとしている。今回のサミットではNDBのジルマ・ルセフ総裁が資金調達源の多様化プランについて最新ブラック ジャック 必勝 法を説明する。また、報道によると、中東やアジアの複数国がNDBへの資本拠出に関心を示し、12カ国がNDB加盟を検討中だ。
なお、NDBは8月15日、初めて南ア・ランド債の発行による資金調達に成功したと発表した。10億ランド(約76憶4,000万円、1ランド=約7.64円)の5年債と5億ランドの3年債の2つの債権に対して、合計26億7000万ランドの資金を集めた。
今回のサミットでは、資金確保を含めて途上国経済の持続的開発に向けたBRICSとの協力のあり方について議論の焦点が置かれるようだ。ウクライナ戦争を契機とした食糧供給不安やインフレ対応などについても、議論が交わされるとみられる。
(堀内千浪)
(南アフリカ共和国)
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