1~7月の港湾貨物取扱量、前年同期比9.3%増、ブラックジャックブラッククイーン
(ロシア)
調査部欧州課
2023年08月23日
ロシア商業海港協会の発表(8月11日)によると、2023年1~7月のロシア海港での貨物取扱量は前年同期比9.3%増の5億2,680万トンだった(添付資料表参照)。ロシアのミハイル・ミシュスチン首相は7月31日、ロシアブラックジャックブラッククイーン5都市の包括的な経済発展の長期計画に関する連邦政府指示に署名。ブラックジャックブラッククイーンの港湾整備も計画に含んでいる。
貨物取扱量を品目別で前年同期と比較してみると、石炭(7.8%増)、穀物(2.1倍)、鉱物質肥料(1.6倍)、原油(6.4%増)が大きく伸びた。一方で、鉄鋼(16.9%減)、鉱石(29.2%減)、石油製品(5.7%減)、液化ガス(4.4%減)が減少した。海港所在海域別ではアゾフ・黒海域が18.4%増、カスピ海域が40.3%増、ブラックジャックブラッククイーン海域が7.4%増だった。
7月単月で見ると、ロシア海港の貨物取扱量は前年同月比2.4%増だった。北極、バルト、アゾフ・黒海、ブラックジャックブラッククイーンの各海域の貨物取扱量は、それぞれ前年同月比で3%増、5%減、3%増、7%増で、ブラックジャックブラッククイーン海域の伸び率が最も高かった(「インフラ・ニュース」8月11日)。
ロシア政府はブラックジャックブラッククイーンに力を注いでいる。ミシュスチン首相は7月31日、ユジノ・サハリンスク、ウラン・ウデ、セベロバイカルスク、チタ、ティンダのロシア極東5都市の包括的な経済開発の長期計画に関する連邦政府指示第2058-r号に署名。各都市にそれぞれ注力分野を定めており、中でもユジノ・サハリンスクについては、コルサコフ港のインフラ施設の再建やユジノ・サハリンスク国際空港の新しい滑走路の建設を盛り込んだ。5都市の計画には7,400億ルーブル(約1兆1,840億円、1ルーブル=約1.6円)超の資金が官民から投入される予定だ。
(後藤大輝)
(ロシア)
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