ベカメックス東急、ビンズオン新都市初のショッピングセンターを開業
(ベトナム)
ホーチミン発
2023年08月10日
東急の子会社であるベカメックス東急は7月28日、ベトナム南部ビンズオン省(注1)で開発が進む「ビンズオン新都市」に、初の大型ショッピングセンターとなる「ソラガーデンズSC」を正式オープンした。
同ショッピングセンターの敷地面積は約2万平方メートルで、地上2階建ての建物と、大型LEDスクリーンを備えるイベント広場からなる。1階に「イオンベトナム」のコンパクトGMS(総合スーパー)が核テナントとして出店するほか、ホームセンターの「コーナンジャパン」、靴小売店の「ABCマート」といった日系テナントが中心に入居する。2階には日系の歯科クリニックをはじめ、エンターテインメント施設、飲食店が立ち並ぶ。今後、「ユニクロ」や「無印良品」が順次出店し、2024年には映画館が開館する予定だ。
7月26日に開催された開業式典で、ベカメックス東急のオー・ドン・クン(呉東建)社長は、多数の日系テナントが入居していることに触れた上で、「単なる商業施設ではなく、日本文化の発信基地として、日本が好きな人々が集う地域コミュニティの場にしたい」と意気込みを語った。
同ショッピングセンターは、屋根付きサッカー場、野球場、スケートパークなどで構成される「ソラガーデンLinks」に隣接しており、ビンズオン新都市周辺で生活する住民に買い物だけでなく、エンターテインメント(娯楽)の場を提供しているのが特徴だ。
さらに、環境への取り組みとして、施設内に「高効率水冷スクリューチラー」と「調光型高効率LED照明」といった設備を導入し、年間700トンの二酸化炭素(CO2)削減が見込まれる(注2)。同ショッピングセンターの開業は、12万平方メートルを超える大型複合商業施設の開発計画の第1期に位置付けられており(2022年1月11日記事参照)、今後も順次拡大をする計画だ。
(注1)ホーチミン市に隣接するビンズオン省は、2022年版家計生活水準調査によると、1人当たりの月間平均所得が商都ホーチミン市[640万ドン(約3万9,040円、1ドン=約0.0061円)]や首都ハノイ市(642万ドン)を上回り、国内で最も高く(808万ドン)、消費市場として注目が集まっている(2023年5月19日記事参照)。
(注2)同取り組みは、優れた脱炭素技術の活用であることを認められ、環境省の令和3年度「2国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されている。
(児玉良平)
(ベトナム)
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