2023年の新車の販売台数予測、上半期の大幅増受け上方修正
(マレーシア)
クアラルンプール発
2023年08月22日
マレーシア自動車協会(MAA)は7月20日、2023年上半期(1~6月)の新車販売台数が前年同期比10.3%増の36万6,037台と発表した(添付資料表1参照)。うち乗用車が11.2%増の32万6,661台、商用車が3.6%増の3万9,376台だった。新車市場は前年に続き、新型コロナウイルス感染拡大前を上回る水準で回復が続いている。生産台数は14.0%増の36万2,535台だった(添付資料表3参照)。
メーカー別にみると、上半期の販売台数トップ5位は、2022年上半期と同様だった(添付資料表2参照)。販売台数首位は第2国民車メーカーのプロドゥアだ。前年同期比13.6%増の14万4,690台に増加し、市場シェアの約39.5%を占めた(添付資料図参照)。特に、E-ヘイリング(配車サービス)ドライバーに人気の「ベッザー」が2023年上半期に4万555台を売り上げ、同社のベストセラーとなった。第1国民車メーカーのプロトンも32.4%増の7万6,012台と好調で、市場シェア20.8%を占めた。国内メーカー2社が市場全体の約6割を占めており、前年同期比で19.5%増加した。
日系では、トヨタが5.9%増の4万8,145台で3位、ホンダが15.0%減の3万3,727台で4位、三菱自動車が6.4%減の1万1,811台で5位だった。
MAAは、上半期の販売が好調だったのは、2022年6月末まで景気刺激策として導入していた売上税の免税措置に基づき、2023年3月末までに行われた予約分を販売数として含んでいるからだと説明している。予約されていた自動車の登録は4月から6月にかけても続き、それが販売増につながった。
上半期の好調を受け、MAAは2023年通年の総販売台数の予測を72万5,000台に上方修正した。2023年1月に発表した65万台から大幅な増加となる。予測どおりとなれば、2022年に記録した過去最高値を更新する。上方修正の理由としては、マレーシアの安定した経済見通しや、新モデルの発売、自動車業界のサプライチェーン環境のさらなる改善などが挙げられている。
(ニサ・モハマド)
(マレーシア)
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