テワンテペック地峡の5開発拠点への進出企業を公募

(メキシコ)

メキシコ発

2023年07月04日

メキシコ政府は6月20日、テワンテペック地峡両洋間物流回廊(CIIT)開発プロジェクト(関連ブラック ジャック サイト)で計画されている10カ所の工業地帯のうち、5カ所の開発入札の実施を官報公示した。具体的には、ベラクルス州のコアツァコアルコス1PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)コアツァコアルコス2PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)サン・フアン・エバンヘリスタPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)テキステペックPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、オアハカ州のサリナ・クルスPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の5拠点についてだ。

同入札は、政府が5月12日付官報で指定した工業地帯における工業団地のデベロッパーを入札する目的とみられた。しかし、ジェトロが6月30日に、CIITの民間企業への普及を担当する経済省グローバル経済調査ユニット長のイライス・グラシエラ・バレト氏に確認したところ、工業団地のデベロッパーではなく、同地帯で製造活動を行う事業者を募集する目的とのこと。同事業者には、6月5日付官報で公布された政令に基づく税制インセンティブ(関連ブラック ジャック 遊び方)が適用される。

官報公示された文書とCIIT開発公社のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、進出に関心を有する企業は、7月20日までにCIITの専用Eメールアドレス(polosdesarrollo@ciit.gob.mx)に所定フォーマットPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で関心を伝える。その際、国との利害関係が存在しないことを示す文書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、最低でも10年間、CIITが誘致対象とする自動車産業など特定業種の工場を運営・維持した経験があることを示す文書を送付する。7月26~27日に入札プロセスの説明会が開催され、7月31日~8月4日に関心を示した企業に入札仕様が手交される。その際、入札参加費として100万ペソ(約850万円、1ペソ=約8.5円)を政府の所定口座に振り込んだ証明を提出する必要がある。8月末~9月初めに現場視察が実施され、応札は拠点に応じて10月末~2024年1月下旬、落札者の決定は12月上旬~2024年3月中旬。コンセッション付与は12月~2024年4月を予定している。

中小企業の進出には高いハードル

今回の入札では、最初に工業団地を開発するのではなく、各拠点内で製造活動を行う事業者を直接入札する。事業者には2年間の事業権が与えられ、その後、期間を最長5年まで延長することが可能。期間終了後は、当初約束した投資を実施したことを条件に、土地を政府から購入できる。

政府が指定した土地は工業団地として開発されているわけではないため、土地の造成工事やアクセス道路の建設などは事業者自らが行う必要があるとみられる。また、経済省のバレト氏によると、入札参加費の100万ペソは各拠点の詳細な入札仕様を入手し、参加資格を得るための費用で、返金されることはない。北部や中央高原の近代的な工業団地に進出する選択肢がある中で、更地に工場を建設した経験がない企業が、6年間の時限的な税制インセンティブに誘引されて、初期投資コストがかさむテワンテペック地峡を進出地に選ぶ可能性は低いとみられる。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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