ネットゼロ推進のため企業への補助策をまとめた手引を発表

(台湾)

調査部中国北アジア課

2023年07月21日

台湾の経済部は7月19日、企業のネットゼロへの取り組みを促進するため、スマート化・低炭素化を支援する当局の補助策をまとめた手引「企業浄零行動手冊外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、手引)を発表した。台湾の国家発展委員会は2022年3月30日に「2050年ネットゼロ排出ロードマップ」(カジノ ブラック ジャック転換で2050年の再生可能カジノ)を発表しており、手引はロードマップを実現するための措置となる。

手引は、製造業とサービス業を主な対象としている。製造業については、製造プロセス改善、エネルギー転換、循環経済などの面で計11項目、サービス業については、低炭素エネルギーの利用、商業スタイルの低炭素化、グリーン建築などの面で計10項目の補助策の内容、申請方法を確認できる。

主な補助策は次のとおり。

(1)製造業

  1. 中心となる事業者が、サプライヤーの中小企業10社を取りまとめて、低炭素技術、設備、エネルギー管理を導入する際、1案件当たり3,000万台湾元(約1億3,500万円、1台湾元=約4.5円)を上限として補助する。事業者は自社で総経費の50%以上を負担すること。中心となる事業者がまとめて申請することができる。独資、合弁のいずれの形態でも申請が可能。申請期間は2023年4月17日~11月30日(予算がなくなり次第終了)。
  2. 低炭素化、スマート化関連の人材育成講座を無料で受講できる。講座は、スマート製造や、ビッグデータ、機械学習などのスマート化に関する内容と、台湾内外のネットゼロ対策の趨勢(すうせい)や、持続可能なサプライチェーン管理など低炭素化に関する内容がある。台湾で登記された製造業の従業員が対象。また、人数の上限に到達次第、各講座の受け付けを終了する。

(2)サービス業

  1. 商業集積地区における小型店舗の低炭素化やスマート化を実施する場合、1店舗当たり5万台湾元を上限として補助する。従業員9人以下の小型店舗を30店舗以上まとめ、代表企業が申請を行うこと。申請期限は2023年4月17日~6月15日。
  2. 中小企業が少なくとも1つのスマートサービスを導入する場合、30万台湾元を上限として補助する。1つのサービスにつき最低500人の使用実績があること、さらに炭素排出量を0.5トン以上削減することが求められる。補助の対象としては設備、ソフトウェア使用費、原材料費などが含まれる。申請期限は2023年4月17日~11月30日(予算がなくなり次第終了)。

(江田真由美)

(台湾)

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