英政府、科学技術研究を支援するファンドの設立を発表

英国政府は7月26日、最先端の科学技術の開発を支援すべく、「リサーチ・ベンチャーズ・カタリスト基金（Research Venture Catalyst、RVC）」を設立し、募集を開始することを発表した。医療、テクノロジー、科学の各分野での発見を支援するため、全体で最大5,000万ポンド（約90億5,000万円、1ポンド＝約181円）を出資する。これを通じ、民間および慈善団体による投資も促すとしている。

政府が2023年3月に発表した「科学技術フレームワーク」関連ブラック ジャック オンラインの中で、民間および慈善団体による研究開発分野への投資は重要目標の1つとして定められており、RVCは目標達成に向けた一歩となるとしている。

RVCは2段階からなっており、第1段階として、希望者は研究計画を発展させるための資金、「シードコーン」資金に応募することができる。審査を経て資金提供対象に選定された場合、最大10万ポンドが提供される。第1段階では10から20の案件に資金を提供する予定とされている。

第2段階では、第1段階での資金調達に成功した応募者のみ、より詳細な研究開発計画の提出によりさらなる資金への応募が可能となる。シードコーンの資金提供を受けた申請者すべてが全額を受け取るわけではなく、審査を経るとしている。選定されれば1件当たり最大2,500万ポンドの資金が提供される。

応募ガイダンスによると、第1段階への応募条件は次のとおり。

• 研究機関もしくは中小企業に所属していること
• 英国で活動する資格を保有していること。英国以外の機関については英国機関とのパートナーシップを組むことで応募が可能
• 提案された研究を遂行する能力を証明できること
• 英国の企業またはコンソーシアムである場合、英国の補助金管理制度を順守すること
• 現在の所属先からRVCへの応募を許可されていること

なお、応募期限は英国時間の2023年10月23日までとなっている。

審査にあたっては、革新性や英国の研究開発への貢献や、研究内容の社会的目標などとの連携のほか、メンバーの専門性や専攻などで評価されるとしている。

（松丸晴香）