イランが上海協力機構に正式加盟

(イラン、中国、ロシア、インド)

テヘラン発

2023年07月05日

上海協力機構(SCO)の第23回首脳会議が7月4日、インドのナレンドラ・モディ首相を議長としてオンラインで開催され、準加盟国だったイランの正式加盟が承認された〔7月4日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

首脳会議には中国の習近平国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、インドのモディ首相らが参加し、イランがSCOの新たな正式メンバーとなったことを祝福するとともに、参加に満足の意を表明した(7月4日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

プーチン大統領は「イランの加盟によってSCOの能力が向上する」と述べて歓迎した。同大統領はまた、SCO加盟国間の貿易を促進するための新たな銀行・通貨メカニズム創設の必要性を指摘した上で、「ロシアと中国間の貿易の80%は両国の通貨を使用しており、2022年のロシアとSCO加盟国の貿易取引におけるロシア通貨のシェアは40%を超えた」とした(7月4日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

モディ首相はインドによるイラン・チャバハール港への投資に言及、「国際南北輸送回廊は、中央アジアの内陸国がインド洋にアクセスする重要なルート」とし、「イランのSCO加盟により、同港の最大限の利用に向けて取り組むことができる」とした(7月4日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

首脳会議で演説を行ったイランのイブラーヒーム・ライーシー大統領は、議長のモディ首相をはじめとする参加者に謝辞を述べるとともに、「SCOへのイランの正式加盟の恩恵は歴史に残るだろう」とし、イランの加盟が集団安全保障の提供や、持続可能な開発の促進、団結の強化となることへの期待を表明した。また、加盟国間の貿易、金融取引で各国通貨の使用を拡大する最新の金融決済手段の導入を歓迎するとした(7月4日付大統領府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、中国、ロシア、インド)

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