「Manufacturing Surabaya 2023」開催、日系企業も東ジャワ製造業市場に期待
(インドネシア)
ジャカルタ発
2023年07月27日
インドネシア・東ジャワで最大の製造業関連展示会「Manufacturing Surabaya 2023」が7月12日から15日にかけて、インドネシア第2の都市スラバヤ市で開催された。主催者のパメリンド・インドネシア(Pamerindo Indonesia)によると、同展示会は今回で17回目。23カ国から253社が出展、来場者数は6,627人だった。日系企業の出展は孫出展を含めると44社だった。全体の出展規模は、2019年の出展270社には及ばなかったものの、2022年の181社を大きく上回り、新型コロナウイルス感染拡大前の状況に近づいている。また、出展会場には「Sustainability Indonesia コーナー」も設けられており、製造現場でのサステナビリティへの関心の高まりもうかがえた。
スラバヤ市は、周辺にグレシック、シドアルジョ、パスルアン、マスピオンなどの工業団地が立地する産業都市で、約60社の日系企業が拠点を構えている。港湾や国際空港を備え、ジャワ島から東側の国内市場に向けた生産・輸送拠点だ。インドネシア中央統計庁(BPS)発行の「東ジャワ州製造業の発展2020年版」によると、東ジャワ州GDPに占める製造業の割合は30.69%。内訳は食品・飲料が37.29%、たばこが25.82%、化学・医薬品・伝統薬が8.16%、製紙業ならびに紙を原料とする分野が5.04%など。
ジェトロブースには、日系の中堅・中小企業4社が出展した。西ジャワ州から出展した宜興工業インドネシア(Gikoko Kogyo Indonesia)は「スラバヤは同じジャワ島と言ってもジャカルタからは距離があり、その分コストもかかるため積極的に新規開拓はしていなかったが、この機会にスラバヤ近郊の工場も開拓を目指して出展を決めた」と述べた。また、機械商社の山善(YAMAZEN INDONESIA)は「もともとスラバヤには日系、現地企業とも四輪や二輪向けのOEM生産を行う工場が少ない。しかし、近年は別分野のユーザーから、当社が扱う大量生産向けやその他製造機械の注文が入るようになり、今回初めて出展を決めた」と述べた。日系企業においても、東ジャワ市場への期待が高まっている。
2023年12月には首都ジャカルタにおいて、パメリンド・インドネシア主催の「Manufacturing Indonesia」が開催される。ジェトロは2022年度に続き、中堅・中小の当地進出日系企業を募りジャパンパビリオン(Japan Pavilion)を出展する。
(鹿住成子)
(インドネシア)
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