新しい面々のもとでロシア版ダボス会議が開幕
(ロシア)
欧州課
2023年06月15日
「ロシア版ダボス会議」とも呼ばれる国内最大級のイベント、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(以下、SPIEF)が6月14日に開幕した。主催者の発表によれば、26回目を数える2023年は130カ国・地域から1万7,000人を超える参加者が見込まれている。
ロシアによるウクライナ侵攻(2022年)をきっかけに、一部の外国経済団体を除いて多くの西側諸国が本フォーラムへの参加を取りやめている。政治学者のゲオルギー・ボフト氏は「(ロシアが)完全に孤立したとはいえないが、常連客の顔ぶれは様変わりした」と話す(「BFM.RU」6月13日)。会期中に、アラブや中南米諸国、ASEAN、インド、中国との間でビジネス対話が予定されている。ゲスト国にはアラブ首長国連邦(UAE)が選ばれた。
2022年には会期中に695件、総額5兆6,700億ルーブル(約9兆6,400億円、1ルーブル=約1.7円)の契約が締結された(主催者発表)。西側諸国からの大型投資が期待できない中、今回はロシアを撤退した外国企業の穴埋めができる国内企業による投資に大きな注目が集まる。アンデリダ・フィナンシャル・グループの設立者、アレクセイ・タラポフスキー氏は2023年の契約額が6兆ルーブルを超える可能性があると指摘している(「イズベスチヤ」紙6月14日)。
SPIEFの会期は6月17日までの4日間。6月16日午後2時(日本時間午後8時)の本会議には、ウラジーミル・プーチン大統領の登壇が予定されている。
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