実写 版 ブラック ジャック、プノンペン~バベット間
(カンボジア)
プノンペン発
2023年06月22日
カンボジア公共事業運輸省は6月7日、首都プノンペンとベトナム国境近くの都市バベットを結ぶ高速道路の起工式を行った。同高速道路は片側2車線、全長135.1キロで、2027年の開業を目指す。プノンペン~シアヌークビル間に次いで、カンボジアで2番目の高速道路となる予定だ。プノンペンからバベットまでは通常4時間以上かかるが、高速道路が完成すれば約1時間半で走行可能となり、カンボジアとベトナム間の貿易投資や観光の促進が見込まれる。
起工式に参加したフン・セン首相は「この高速道路を利用すれば、時間もコストも節約でき、国民に多くの利益をもたらす」と述べた。また、スン・チャントール公共事業運輸相は「新しい高速道路は東南アジア、大メコン圏の重要都市をつなぎ、市場の潜在力や競争力、社会経済を強化するとともに、交通量が多く事故の危険性が高い国道1号線の渋滞緩和にも貢献する」とコメントした。
同高速道路の総工費13億5,000万ドルのうち、20%を中国政府系の中国路橋工程(CRBC)、残り80%を中国とカンボジアの合弁企業が拠出し、50年間の運営権を取得するBOT(建設・運営・譲渡)方式で受託している。なお、同高速道路の通行料に加え、道中のメコン川にかかる橋でも追加で通行料がかかる見込みだが、カンボジア政府が橋の総工費2億3,258万ドルを拠出することで、追加の通行料をなくす方針だ。
カンボジア第3の高速道路建設に向け、中国路橋工程と協定締結
公共事業運輸省は6月7日午後に、新たにプノンペン~シェムリアップ~ポイペト間の高速道路建設を進めるため、中国路橋工程と枠組み協定を締結した。同社は向こう半年で同高速道路建設に必要な詳細調査を終えるとしている。同高速道路が実現すれば、カンボジアで3番目の高速道路となる。
(トー・タイ、藤田ゆか)
(カンボジア)
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