オンライン ブラック ジャック、10月1日までに生産停止へ

(オランダ)

アムステルダム発

2023年06月28日

オランダ政府は6月23日、北部フローニンゲンで採掘が行われている残り5つのガス生産拠点について、2023年10月1日までに停止すると発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、注)。これにより、フローニンゲンでのガス採掘は60年の歴史に幕を閉じることとなる。

フローニンゲン・ガス田に関しては、開発に伴う群発地震が頻発しており、周辺住民への影響が大きいとし、2018年に2023年ガス年度(2023年10月~2024年9月)での停止を検討していたが、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発するエネルギー価格の高騰を受け、停止については慎重な議論が進められてきた。

一方、ザイドブルクで建設されている窒素プラントの完成がガス採掘の停止条件の1つとして挙げられている。当該プラントを建設している送ガス大手ガスニーの子会社ガスニー・トランスポート・サービス(Gasunie Transport Services)は2023年10月1日に稼働のめどが立ったと発表している。当該プラントは、熱量の高い天然ガス(H-Gas)をフローニンゲンのガス田と同じ熱量の低い天然ガス(L-Gas)に転換することが可能。

また、国際情勢が不透明なため、ガス不足への緊急対応策として、冬季の気温が低い時期のみ、11のガス生産拠点を一時的に稼働させる可能性を残した。ただし、11拠点は2024年10月1日には完全に停止される。

(注)フローニンゲン・ガス田には11のガス生産拠点があり、そのうち、4月に6拠点の生産を停止。今回、残り5拠点の生産停止が発表された。

(望月竜之介)

(オランダ)

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