国会議員選挙、与党連合が過半数を獲得

(トルコ)

イスタンブール発

2023年06月02日

トルコ高等選挙委員会(YSK)は5月30日、5月14日に行われた国会議員選挙の最終結果を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。600議席のうち、レジェップ・タイップ・エルドアン大統領率いる与党の共和連合が323議席を獲得し、過半数を占めた。野党の国民連合は212議席、労働自由連合は65議席をそれぞれ獲得した(添付資料表参照)。

共和連合を構成する4つの政党のうち、公正発展党(AKP)の得票率は35.62%で、前回2018年の国会議員選挙の得票率42.56%を約7ポイント下回り、27議席減少した。民主主義者行動党(MHP)の得票率も前回選挙から約1ポイント下がり10.07%だったが、議席数は1増えた。今回の選挙で初めて登場したイスラム系の新福祉党(YRP)は5議席を獲得した。

他方、最大野党の共和人民党(CHP)の得票率は25.35%で、前回選挙より2.7ポイント上がり、23議席増の169議席を獲得した。しかし、国民連合内の民主主義進歩党(DEVA)、未来党(Gelecek)、民主党(DP)、至福党(Saadet)の4政党に属する38人が当選可能性を高めるためにCHP公認議員として当選したため、CHPの実際の議員数は131人(前回より15人減)となる。同連合の優良党(IYIP)は得票率が9.69%で、前回と同様43議席だった。

労働自由連合の緑左派党(YSP)は得票率が前回の11.7%から8.82%に下がり、6議席減らした。トルコ労働者党(TIP)は4議席となった。

共和連合は過半数を制したことで、法律の制定、改正および廃止を単独で可決することが可能となったが、憲法改正を行うのに必要な360議席には至らなかった。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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