カザフスタンの食品展示会、東南アジアからも初参加

カザフスタンの首都アスタナで、5月31日～6月2日の会期で食品展示会「インターフードアスタナ2023」が開催された。23回目となる同展示会には、アルメニア、ウズベキスタン、カザフスタン、中国、ドイツ、ベトナム、ベラルーシ、マレーシア、ロシアから72社が出展した。

ベラルーシがナショナルブースを、ロシアのいくつかの連邦構成体が個別のブースを設置した。アルメニア、ベトナム、マレーシアの企業が初めて参加した。ロシアとマレーシアからは、日系資本を含む合弁会社が出展した。

主催者であるアイテカ・カザフスタンのアリョナ・アプロシモワ商業部長によると、2023年については参加者・来訪者数ともに前年から3割程度増加し、新型コロナウイルス感染拡大前の水準を上回る見込みだ。2022年度は参加者55社、来場者3,153人だった。同社はカザフスタンでは年に2回、アスタナ（5～6月）とアルマトイ（11月）で食品関連展示会を開催している。アスタナとアルマトイの食品展示会は、規模も性格も異なる。アスタナの展示会は規模が小さいが、カザフスタン北部地域をターゲットにした出展が適しており、来場者数は多くはないものの、その65％が企業の意思決定者だという。一方、アルマトイの展示会は南部の企業や国際的な企業が多数出展し、来場数もアスタナの2倍ほどある。

ロシア向けに商品を販売している、ベトナムのあるトロピカルフルーツ飲料メーカーは、今回展示会に初めて参加した。同社の担当者はジェトロのヒアリングに対し、「現在のロシア市場を取り巻く環境を踏まえ、代替市場としてカザフスタンに注目している。今なら先行者利益を取ることができる」と述べた。同じく初出展の、マレーシアの日系パーム油脂メーカーの担当者は「中央アジア、特にウズベキスタンなどは所得が増加している一方で、世界的な品質基準の商品が供給されていない地域なので、将来性を感じている」と述べている。

（ディルフーザ・アリフホジャエワ）