フランスの自動車部品大手ヴァレオ、深セン市にスマート製造センターを開設

(中国、フランス)

広州発

2023年06月06日

フランスに本拠を置く自動車部品メーカーのヴァレオは5月26日、深セン市にスマート製造センターを開設したと発表した。同製造センターは、主に遠隔通信モジュール、5G(第5世代移動通信システム)モジュール、超広帯域無線モジュール、フロントカメラシステムおよびドメインコントローラなど、コネクテッドカーのコア製品を生産する。同社は、新たなスマート製造センターの開設により、事業規模のさらなる拡大とともに、スマートドライブ分野での競争力の強化を目指す。

ヴァレオは1994年に中国に進出し、2023年4月14日時点で中国に14カ所の研究開発センター、約4,000人の研究開発エンジニアを擁している。同社は、2005年に中国で初となるコンフォート&ドライビング・アシスタントシステムの生産・研究開発機能を一体化した拠点を深セン市に設立した。同拠点は2007年の開設以降、急成長を遂げ、現在では世界最先端の技術、自動化生産ライン、国家級の実験室を構えており、ヴァレオグループにおいて世界最大の技術センターの1つとなっている。

ヴァレオの発表によると、同社は先進運転支援分野の業界リーダーで、全世界の新車の3台に1台は同社の先進運転支援システム(ADAS)を搭載している。ヴァレオの中国拠点の周松総裁によると、同社は2022年から中国で「電動化の推進、先進運転支援の加速、車内体験の再構築、スマートライト」の4つの分野の発展戦略を実施している。同戦略の実施初年度となる2022年の中国グループ全体の売上高(OEM向けを含む)は、世界の自動車マーケット全体の成長率より高い、前年比7%増を記録したという。

(汪涵芷)

(中国、フランス)

ビジネス短信 32c8754f7382c42d