トヨタなど日系企業、グアナファト州に追加投資

(メキシコ、日本)

メキシコ発

2023年06月12日

訪日しているメキシコ・グアナファト州のディエゴ・シヌエ・ロドリゲス・バジェホ知事は6月8日、完成車メーカーのトヨタが同州アパセオ・エル・グランデ工場に3億2,800万ドルの追加投資を行うことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州政府によると、今回の投資で北米向けのピックアップトラック「タコマ」の新世代のハイブリッド自動車(HEV)を生産するラインを追加する。

トヨタは2004年からメキシコで生産を開始し、2019年からグアナファト州で生産を始めた(関連ブラック ジャック ブラック)。同州内でのトヨタの投資金額は今回の投資を受けて合計12億ドルとなる。生み出した雇用は2,500人以上だ。ロドリゲス知事のツイッターアカウントに投稿された動画で、トヨタのメキシコ法人の社長ルイス・ロサノ・オリバレス氏は「2021年10月から新世代『タコマ』のグアナファト州での生産準備を進めてきた。この工場が北米でトヨタの生産の重要な役割を担うということにとても感激している」と話した。

また、モーターコア製造大手の三井ハイテックも5月25日の同社プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、グアナファト州で子会社を設立することを発表した。同社はこれまで、カナダのオンタリオ州で北米市場向けのモーターコアの製造・販売を行っていたが、拡大が見込まれる北米EV市場の需要に対応すべく、メキシコにも製造・販売拠点を設ける。

ロドリゲス知事は訪日中に頻繁にツイッターを更新し、グアナファト州に拠点を持つ日本企業の本社への訪問を報告するとともに、訪問先企業の同州での追加投資・追加雇用の創出をアナウンスした。メキシコの中でも特に多くの日系企業が集積する同州が日系企業のメキシコ進出や追加投資を牽引することに期待が集まっている。

(渡邊千尋)

(メキシコ、日本)

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