現代、タミル・ナドゥ州で2,000億ルピーの追加投資を計画
(インド)
チェンナイ発
2023年05月23日
現代・モーター・インディア(HMI)は5月11日、今後10年間(2023~2032年)で2,000億ルピー(約3,200億円、1ルピー=約1.6円)をインドのタミル・ナドゥ(TN)州に投資することを発表した。同日、TN州政府とMOU(覚書)を締結した。
追加投資の主な内容は、次のとおり。
- 電気自動車(EV)も含めた新車種を投入するとともに、年間生産可能台数(注1)を85万台まで引き上げる。
- バッテリーパック組み立て設備を立ち上げ、年間生産17万8,000ユニットを目指す。
- 今後5年間でTN州の主要道路沿いに100カ所のEV充電設備を設置する。
MOU締結に際し、M.K.スターリン州首相がスピーチを行い、1996年の同社工場の定礎式に、同首相の父であるM.カルナニディ元州首相が出席したことに触れ、与党との結び付きの強さについて語った。
HMIのキム・ウンス最高経営責任者(CEO)は長期計画の一環として、EV生産拠点をTN州に整備することを決定したと述べ、TN州への投資を強調した。さらに同社幹部は、現地化に焦点を置き、EV部品の供給網を構築していくとした。
インド自動車工業会(SIAM)の統計によると、同社の2022年度(2022年4月~2023年3月)の乗用車生産・販売台数はともにマルチ・スズキに次ぐ2位で、それぞれ71万3,273台(全体に占めるシェア15.6%)、56万7,546台(14.6%)となっている。EVに関しては、VAHAN(注2)によれば、2022年度の登録台数は801台で、現在「コナ」と「アイオニック5」の2車種が販売されている。
(注1)現地報道によると、現在の年間生産可能台数は77万5,000台とされている。
(注2)インド道路交通・高速道路省の統計サイト(VAHAN)から、5月17日時点。
(浜崎翔太)
(インド)
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