鹿児島県の焼酎PRイベントを台北で開催
(台湾)
中国北アジア課
2023年05月23日
日本の対台湾窓口機関の日本台湾交流協会台北事務所は5月11日、代表公邸で鹿児島県の焼酎をPRする「鹿児島県・美酒で乾杯 in Taipei」を開催した。
イベントには、ゲストとして台湾の政財界関係者を含む20人が参加。台湾未進出の5銘柄を含む、台湾では流通量の少ない焼酎21銘柄が勢ぞろいした。当日は、焼酎になじみのない来場者に対し、焼酎とほかの蒸留酒の違い、焼酎独特の風味、その味わい方や飲み方(ストレートやロック、お湯割、水割、炭酸水割など)、飲み方に応じた酒器〔「千代香(ちょか)」といわれる焼酎専用の酒器など〕のたのしみ方について解説を交えながら、焼酎文化の魅力を大いにアピールした。
会場では、代表公邸料理人が腕によりをかけた鹿児島黒牛のステーキ、カンパチの握りをはじめ、台湾産のフルーツ胡瓜(キュウリ)の麦味噌(みそ)ディップ添え、「紅はるか」の冷製スープなど、鹿児島県産の食材をふんだんに使った料理を焼酎とともに振る舞った。
このほか、西郷隆盛のひ孫で、1890年代に宜蘭県の知事を務めた西郷菊次郎氏の孫にあたる、薩摩焼の伝統工芸士の西郷隆文氏が特別ゲストとして参加した。西郷氏は今回台湾で新たに発表する作品について解説したほか、来場者と活発な交流が行われた。なお、同協会台北事務所文化ホールでは、同氏の作品展(5月12日から14日まで)も開催された。
西郷氏自作の「千代香」やぐいのみを使い、鹿児島県ならでは飲み方で焼酎を味わった来場者からは「西郷氏が製作する千代香の四角い形が珍しい」「ぐいのみで飲むと、よりおいしい」といった声が聞かれた。
同協会台北事務所の泉裕泰代表は「これからも地酒と食材を合わせて楽しむ日本の各県の酒文化を紹介していきたい」と今後への意気込みを語った。
2023年5月現在、鹿児島県によると、県内には112の焼酎蔵元があり、台湾への輸出拡大が期待されている。
(有田雄子)
(台湾)
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