2023年第1四半期の失業率は12.9%、前年から悪化
(モロッコ)
ラバト発
2023年05月10日
モロッコ高等計画委員会(HCP)から、2023年第1四半期の失業率が公表された。失業率は前年同期比で12.1%から12.9%に拡大しており、都市部では16.3%から17.1%、地方では5.1%から5.7%へと拡大した。また、2022年第1四半期からの1年間で28万人が仕事を失い、そのうち地方が22万9,000人と大部分を占めている(都市部5万1,000人)。産業分野別でみると、雇用人数は建設業で2万8,000人増、農林水産業では24万7,000人減となった。
若年層(15~24歳)の失業率は35.3%と依然として高く、また大学等高等教育修了者も19.8%と全国平均を上回っている。いずれも就労経験や就学レベルに合った雇用環境が整っていないことが背景にあるとされている。
2022年通年の雇用環境はわずかに改善
HCPによると、2022年通年の失業率は前年比0.5ポイント減の11.8%に改善した。労働市場は都市部でわずかに改善がみられ、前年比1.1ポイント減の15.8%となった。農業が主要産業となる地方では干ばつの影響が見られ、0.2ポイント増の5.2%とわずかに悪化した。
若年層(15~24歳)の失業率は32.7%で、高等教育修了者18.6%、女性が17.2%となった。1年間の雇用人数(2021~2022年)は都市部で15万人増、地方では17万4,000人減だった。産業分野別では、サービス部門が16万4,000人増、工芸を含む製造部門で2万8,000人増となった。
(本田雅英)
(モロッコ)
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