日米首脳会談、経済安全保障の協力具体化で一致、G7広島サミットでの連携も確認
(米国、日本)
米州課
2023年05月19日
岸田文雄首相は5月18日、G7広島サミットに出席するため訪日中のジョー・バイデン米国大統領と首脳会談を行い、安全保障、経済、教育、科学技術などあらゆる分野で、両国は重層的な協力関係にあり、日米同盟がかつてなく強固であることを確認した。また、G7広島サミットで、核兵器のない世界に向けた力強いメッセージを発することについても緊密に連携していくことで一致した。
両首脳は、安全保障や経済にとどまらず、あらゆる分野で両国は協力関係にあり、日米同盟がかつてなく強固だと確認したほか、イノベーション分野での緊密な連携の重要性について一致した。また、日米安全保障協力について意見交換を行い、2023年1月の日米首脳会談などの成果を踏まえ、日米同盟の一層の強化に向けた協力を継続することをあらためて確認した(日米首脳、ブラック ジャック)。さらに、インド太平洋地域、とりわけ東アジアで、力による一方的な現状変更の試みを許してはならないという観点も踏まえつつ、地域情勢について意見交換を行ったほか、G7広島サミットに向け、国際社会や地域の課題に対するG7の揺るぎない結束を世界に示すべく、緊密に連携していくことで一致した。
経済面では、地域の経済秩序に対する米国の関与がより重要となっているとの認識を共有し、インド太平洋経済枠組み(IPEF、第3回IPEF交渉官会合が閉幕、ブラック)について意見を交わしたほか、岸田首相から、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)について日本の考えと取り組みを伝えた。また、重要技術の育成・保護の重要性に関する認識を共有し、量子・半導体分野に加えて、バイオや人工知能(AI)といった分野にも協力を広げることで一致した。さらに、エネルギー安全保障の強化に向けて取り組む重要性を共有したほか、日米経済政策協議委員会(経済版2プラス2、関連ブラック ジャック ルール)で、経済安全保障の協力を具体化させることで一致した。
バイデン大統領はツイッターを通じて「岸田首相と再会し、両国や地球が直面する課題への協力を進めることができた。両国は技術、クリーンエネルギー、サプライチェーンに関するパートナーシップを強化しており、両国の経済や暮らしをより良いものにしている。日米が団結すれば、世界はより安全で強くなる」と述べた。また、米国では、バイデン大統領がG7広島サミットの前夜に岸田首相と会談し、中国の軍事・経済的野心の高まりや、ウクライナで続くロシアの戦争の中で、日米関係の緊密さを強調したと報道された(CNN5月18日)。
(檀野浩規)
(米国、日本)
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