アフリカ最大級のスタートアップ投資カンファレンス開催

エジプトのカイロで5月1日から5日にかけて、アフリカ最大級のスタートアップ投資カンファレンス「AVCA Conference」が開催された。主催者によれば、約50カ国から600人以上が参加し、130人以上のスピーカーが登壇した。

会期中の多くのセッションにおいて、北アフリカ、サブサハラ・アフリカにまたがる投資や事業が活発化していることが指摘された。これまで地理的に近い中東や欧州を市場として捉えてきた北アフリカのスタートアップが、徐々にサブサハラ・アフリカに目を向け始めており、地域を越えたアフリカワイドでのビジネス拡大を投資家がリードすべきだとの議論がなされた。

エジプト発の有力アクセラレーター兼ベンチャーキャピタル（VC）のFlat6Labsも、アフリカ全域のシードステージのスタートアップを対象とする9,500万ドル規模のファンドを新たに立ち上げている。アフリカでは経済状況の厳しい国が多い中、投資家にとってポートフォリオ多角化の重要性が増しているという。

本イベントに合わせて、5月2日には「AfricArena Cairo Growth Stage Summit」が開催された。投資ラウンドがシリーズA以上のスタートアップに向けたパネルディスカッションのほか、スタートアップによるピッチが行われた。登壇企業のBRANTUは、新進気鋭のファッションデザイナーとそのデザインを製品化するメーカー、および消費者をマッチングさせる「BtoBtoC」のプラットフォームを運営する。また、日系大手VCのグローバル・ブレインが出資する、医療サービスプラットフォームのChefaa（2022年3月11日記事参照）も登壇した。

（塩川裕子）