大統領選の決選投票でエルドアン現大統領が勝利
(トルコ)
イスタンブール発
2023年05月30日
トルコ高等選挙委員会(YSK)のアフメット・イェネル委員長は5月28日、同日行われた大統領選挙の決選投票で、現職のレジェップ・タイップ・エルドアン大統領の再選が確定したと発表した。任期は5年、2028年5月までとなる。エルドアン大統領の得票率は52.14%、対立候補のケマル・クルチダルオール氏は47.86%だった。
エルドアン大統領は当選確定発表後のスピーチで、「28日の決選投票の勝者は8,500万人国民の全てだ」と強調し、国民の団結を訴えた。今後は、2月6日に発生した地震の被災地復興やインフレ抑制、国民の購買力向上に最優先で取り組み、国際的に信頼される金融、投資、経済政策を実施するとした。
現地報道によると、エルドアン大統領の当選に対し、米国や英国、ドイツ、フランスなど欧州諸国をはじめ、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、イスラエル、アゼルバイジャンなどの周辺諸国、中国、ロシア、ウクライナなど政治・経済的に結びつきの強い各国の首脳のほか、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長などから祝意が寄せられた。
国内の産業界からも、トルコ商工会議所連合会(TOBB)、トルコ工業・企業家協会(TUSIAD)、トルコ輸出業者協議会(TIM)、イスタンブール工業会議所(ISO)、イスタブール商業会議所(ITO)などの主要なビジネス団体が祝福するメッセージを発表した。
なお、5月19日に公表される予定だった国会議員選挙の最終結果は、29日付現地報道によると、YSKが一両日以内に発表する予定で、発表3日目には議員が職務を開始することになっている。現地報道では、公正発展党(AKP)と民族主義者行動党(MHP)の共和連合が過半数を確保したとされる。
新たな閣僚人事に関しても、1週間以内の公表と予想されている。今回の選挙で、選挙前の全閣僚が公正発展党(AKP)から再選されたが、29日時点で全員が入閣するかは不明だ。
(エライ・バシュ)
(トルコ)
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