ドイツの自動車部品コンチネンタル、ブレーキシステムのテストセンター開設
(ルーマニア、ドイツ)
ブカレスト発
2023年04月12日
ドイツの自動車部品大手コンチネンタルは3月31日、ルーマニア北東部ヤシの開発センターにブレーキシステムのテストセンターを新設したと発表した。総額800万ユーロ以上を投じたビルの上部には従業員用の立体駐車場210台分も備えており、ヤシセンターの駐車場総数は600台超となった。新設したテストセンターでは、エンジニア約150人が電気系統、冷却、圧縮空気などブレーキシステムの開発に携わる。ヤシの開発センターは2006年操業開始で、現在2,000人超がサイバーセキュリティーや自動運転システムに重点を置いて、窓の制御ユニット、ナビゲーション、マルチメディアシステムなどを開発している。
同社はヤシのほか、西部のティミショアラ、中部のシビウに工場を有しており、従業員はルーマニア全体で約1万9,000人。ティミショアラのタイヤ製造会社(Continental Anvelope Timișoara)は、同社がルーマニアで最も早くから操業した工場で、操業開始以来20年間の累計出荷本数は2億4,000万本を超えた。現在は13~20インチまで多品種のタイヤを生産している。ティミショアラのコンティテック・ルーマニア(Contitech Romania)では、主にゴムやアルミニウム合金を原料とし、ドライブベルトなどの製造や制御システム用のパイプの組み立てを行っている。
シビウ工場(Continental Sibiu)の従業員数は4,500人。同工場では、ブレーキシステム、運転支援システム、自動車と外部環境をつなぐインテリジェント通信システムなど電子制御ユニットを年間約3,300万個生産しているほか、ソフトウエアやアルゴリズムの開発などに取り組んでいる。
(西澤成世)
(ルーマニア、ドイツ)
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