自動車生産は好調を維持、3月の生産台数は6万台超
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2023年04月27日
アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は4月5日、3月の自動車(トラック、バスを除く)の生産台数と輸出台数を発表した。生産台数は前月比32.0%増、前年同月比25.4%増の6万1,104台、輸出台数は前月比35.3%増、前年同月比31.7%増の3万2,420万だった(添付資料「図1 自動車生産台数の推移」、「図2 自動車輸出台数の推移」参照)。1~3月の累計輸出台数を仕向け地別にみると、ブラジル、コロンビア、ペルー、チリ向けが輸出台数全体を押し上げた(添付資料表参照)。
3月単月の生産台数の前月比大幅な増加は、稼働日が前月比で4日多かったことなどによるものとみられる。前年同月比でも大幅に増加し、ルノー・アルゼンチンのパブロ・シビージャ社長兼最高経営責任者(CEO)は「半導体不足が依然として全ての自動車製造会社の生産活動に影響を与えている」(4月18日付の現地紙「アンビト」電子版)と述べ、生産台数がさらに伸びる余地があることを示唆した。また、前年来、外貨準備高の減少を背景とした輸入規制が続いているが、自動車生産への影響はないと述べた。
フォードは3月6日、新型エンジンの生産に80億ドルを投資すると発表。新型エンジンはフォードがアルゼンチンで生産するピックアップトラック「レンジャー」の次世代モデルに搭載し、2024年の生産開始を予定している。
アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA)によると、3月の自動車国内販売(新車登録)台数(トラック・バスを含む)は前月比29.0%増、前年同月比14.7%増の3万8,324台だった(添付資料図3参照)。登録台数に占める国産車の比率は64.2%と、前年同月の60.6%から3.6ポイント上昇した。2021年半ばに国産車の比率が輸入車を逆転したが、ACARAのリカルド・サロメ会長は、この傾向は2023年も続くとしている。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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