三井物産、バイオディーゼル燃料ソリューション機器製造の米オプティマスに出資

(米国、日本)

ヒューストン発

2023年04月25日

三井物産は4月19日、純度100%のバイオディーゼル燃料(BDF)を内燃機関車両で利用可能とする機器を製造・販売する米国ベンチャー企業オプティマス・テクノロジーズ(本社:ペンシルベニア州ピッツバーグ)に、米国シェブロン・リニューアブル・エナジー・グループなどと共に出資したと発表した。

発表によると、オプティマスの機器は、二酸化炭素(CO2)の大幅削減に貢献し、加えて、寒冷地でも活用できることや、車両の改造などを伴わずに軽油の走行へ切り替えも可能であることから、バッテリー式電気自動車(BEV)トラックや水素を活用した燃料電池自動車(FCEV)トラックにはない優位性があるとしている。また、オプティマスは同機器の販売のみならず、オンラインでの車両管理サポート提供、CO2削減レポートの発行、バイオディーゼル燃料供給ステーションのリースなど顧客がスムーズに脱炭素を実現するための総合的ソリューションを提供しているという。

三井物産はオプティマスと協力し、米国市場のほか、日本市場などにおいても同社機器の導入を計画しており、国内物流会社、荷主とともに実証実験を経て2023年後半にも物流会社を対象に100%のBDFと機器の販売を始める見込みだ。2025年末までに200台のトラックへの採用を目指すとしている。

三井物産はBEVバス事業など、脱炭素社会の実現に向け事業を展開しており、本事業を通し世界の脱炭素社会の早期実現に貢献する方針だ。

三井物産はグループ全体で米国での脱炭素化に取り組んでおり、2022年9月に三井石油開発がシェブロンと地熱開発技術で提携(2022年9月29日記事参照)、10月には、コミュニティソーラーの普及促進のため米国ソルスティスを買収(2022年10月14日記事参照)、12月には、米国フローレンスカッパーと低炭素銅地金の引き取り契約締結(関連ブラック ジャック ルール)を発表している。

(沖本憲司)

(米国、日本)

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