バイデン米政権、連邦政府機器でのTikTok使用禁止に向けガイダンス発表

(米国、中国)

ニューヨーク発

2023年03月01日

米国行政管理予算局(OMB)は2月27日、連邦政府の電子機器で動画共有アプリTikTokの使用を原則禁止する法律の実施ガイダンスを発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。同法は2022年末に2023会計年度(2022年10月1日~2023年9月30日)の歳出法(関連ブラック ジャック web)の一部として成立し、OMBは同法の成立から60日以内に連邦政府機関向けの指針を策定するよう義務付けられていた。

同ガイダンスは全ての連邦政府機関に適用される。使用が禁止されるサービスはTikTokに加え、TikTokの親会社である中国のバイトダンスが開発・提供するそのほかの後継アプリサービスも含む。これらのサービスは、連邦政府機関が使用する機器やブラック ジャック アプリシステムで使用が禁止される。連邦政府機関との契約に基づいて請負業者が使用する機器などでも使用できなくなる。

このガイダンスに基づき、連邦政府機関は30日以内に対象サービスを機器などから排除し、使用を禁止する必要がある。契約の履行で請負業者により対象サービスが使用される可能性がある場合には、90日以内に契約を終了するか、契約内容を修正しなければならない。新規契約の公募はガイダンス発表の120日後から、対象サービスの使用を禁止する要件を含めるよう義務付けられる。

なお、対象サービスの使用は、法律の執行や国家安全保障上の利益、個人や公衆の安全に関わる研究に必要な場合に限って、一定の条件の下で許される。ただし、特定の連邦政府機関の活動全体を対象とする例外は認められない。

米国では安全保障上の懸念を理由に、連邦政府だけでなく、州政府でもTikTok使用を禁止する動きが広がっている(2022年12月12日記事参照)。連邦議会では、米国でのTikTok提供を全面的に禁じることを可能にする法案が複数提出されており、審議の行方が注目される。

(甲斐野裕之)

(米国、中国)

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