2022年の実質GDP成長率は4.8%
(モンゴル)
北京発
2023年03月15日
モンゴル国家統計局は2月17日、2022年の実質GDP(注1)成長率を前年比4.8%(速報値)と発表した。同年第4四半期(10~12月)の季節調整済み実質GDP成長率は前期(7~9月)比3.2%だった。
名目GDPは前年比21.4%増の52兆8,674億トゥグルク(約2兆90億円、1トゥグルク=約0.038円)、ドル換算では10.0%増の168億1,088万ドルだった。
実質GDP成長率4.8%への寄与度の内訳は、サービス業が2.6ポイント、農牧業が1.7ポイント、製品に対する純税(注2)が1.4ポイント、工業・建設業が0.8ポイント、鉱業がマイナス1.6ポイントだった。
過去4年間の実質GDP(付加価値額)の推移をみると(添付資料表参照)、2020年と2021年は新型コロナ禍の影響で2019年を下回っていたが、2022年は新型コロナウイルス感染拡大前の水準を上回った。項目別の伸び率では、特に宿泊・飲食サービス業(前年比33.8%増)、専門・科学技術、業務支援サービス(13.1%増)、その他のサービス(12.4%増)、農牧業(12.0%増)が高い。また、農牧業、製品に対する純税、卸売・小売業、製造業で増加額が大きかった。
支出面からみた実質GDP成長率は前年比4.7%だった(注3)。需要項目別寄与度をみると、最終消費支出が5.7ポイント、総資本形成が6.8ポイント、純輸出がマイナス7.8ポイントとなった。
(注1)生産面からみた国内総生産。2015年の物価を基準としている(固定基準年方式)。
(注2)「製品に対する純税」とは、輸入品に課せられる税・関税から総資本形成に係る付加価値税を控除した部分を指す。
(注3)速報値であるため、支出面からみた実質GDPと生産面からみた実質GDPの値が一致していない。後日、暫定値を経て確定値になった時点で最終的には一致する。
(藤井一範)
(モンゴル)
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