タミル・ナドゥ州のEV二輪生産、インド全体の7割に迫る

(インド)

チェンナイ発

2023年03月20日

インドの2023年1月から2月までの電気自動車(EV)二輪車国内登録台数は、13万496台となった〔インド道路交通・高速道路省の統計サイト(VAHAN)より、3月14日時点〕。タミル・ナドゥ(TN)州で生産を行っている上位メーカー(注)の登録台数を合計すると8万8,585台となり、全体の67.9%を占める。

EV二輪車のメーカー別登録台数をみると(添付資料図参照)、1万台以上を記録したのは5社で、オラ・エレクトリック・モビリティーが3万6,018台、TVSモーターが2万3,081台、エイサー・エナジーが1万9,277台、ヒーロー・エレクトリックが1万2,260台、アンプレが1万209台だった。これに、オキナワ・エレクトリックが8,253台、バジャジオートが3,836台と続く。

一方、2019年4月から導入された中央政府のEV生産早期普及策第2フェーズ「FAME II」〔1,000億ルピー(約1,600億円、1ルピー=約1.6円)〕のインセンティブは、ヒーロー・エレクトリックやオキナワ・エレクトリック向けには支給停止されていると報道されている。補助金の支給の有無が、市場シェアに影響を及ぼしているとの見方もできそうだ。

直近では、TN州西部クリシュナギリ県に、年間100万台生産可能な工場をシンプル・エナジーが開所しており、間もなくの納車開始が期待される(2023年1月27日記事参照)。納車開始後、同社が上位メーカーに食い込み、シェア争いに加わる可能性があるとみられる。

(注)TN州で生産を行っている上位メーカーは、オラ・エレクトリック・モビリティー、TVSモーター、エイサー・エナジー、アンプレ。

(浜崎翔太)

(インド)

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