遼寧省、ブラック ジャック オンライン元に

(中国)

大連発

2023年03月07日

中国・大連税関の発表によると(注)、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効初年度となる2022年、遼寧省でRCEP協定に基づいて特恵税率が適用された輸出入貨物の総額は68億元(約1,360億円、1元=約20円)に及び、約800社の輸出入企業が恩恵を受けた。

輸出入別で見ると、大連税関・瀋陽税関が輸出に際し、RCEP協定に基づく原産地証明書は約2万件となった。関税減免を享受した輸出貨物の総額は58億元、遼寧省企業にもたらした減税額は4,200万元余りと推定され、関税減免を享受した輸入貨物の総額は10億元、減税額が2,000万元余りと推定される。

「認定輸出事業者」による累積制度の積極運用

大連税関と瀋陽税関の発表によると、2022年の遼寧省内の「認定輸出事業者」は計15社に上った。そのうち、大連アイリス生活用品を代表的な企業として挙げている。同社は大連で生産している家具用品や小型家電などを主に日本や韓国などのRCEP加盟国に輸出。大連税関によると、同社の輸出品は1万種類に及び、原材料の使用状況も複雑だが、同税関の協力の下で積極的にRCEPの累積制度を利用し、2022年1年間で合計5,000万元余りの優遇を享受し、約300万元の貿易コストの削減ができたとしている。

ジェトロが3月2日に行った遼寧省の日系メーカー関係者へのヒアリングによると、「工場で使用する化学繊維などの原材料の多くは日本から輸入している。RCEP協定の下で10年かけて段階的に関税削減するものが多いため、1年目となる2022年に享受した削減額は2~3万元にすぎなかったが、2023年に入って1月だけで2万元近くの削減額となった」とコメント。また「今後は年数を重ねることでさらに適用される関税率が低下するので、その効果が期待できる。さらに積極的に利活用する予定だ」と述べた。

(注)大連税関の1月16日の発表に基づく。

(高文寧)

(中国)

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