豊田通商がエジプトで2件目の風力発電事業参画を発表
(エジプト、日本)
カイロ発
2023年03月09日
豊田通商は3月6日、設備容量500メガワット(MW)規模の風力発電所をスエズ湾沿いのラス・ガレブに建設し、25年の期間で所有・運営した上で、エジプト送電公社(EETC)に電力を販売する事業への参画を発表した。豊田通商グループにとって、エジプトでは2件目の風力発電事業となる。
同事業は、豊田通商およびその子会社であるユーラスエナジーホールディングス、エンジ―(フランス)、オラスコム・コンストラクション(エジプト)の4社により設立されたレッド・シー・ウィンド・エナジーが実施する。商業運転開始は2025年8月を予定している。また、同事業について2023年3月3日には、国際協力銀行(JBIC)、欧州復興開発銀行(EBRD)、三井住友銀行をはじめとする協調融資団との貸付契約を調印した。協調融資額は約5億ドル。
レッド・シー・ウィンド・エナジーの藤川智史最高財務責任者(CFO)は、ジェトロの取材に対し、「世界でも有数の好風況地域であるエジプトで、2009年より当地にて風力発電の開発に取り組み、同案件での実績、また政府と築き上げた関係をもとに、今回2件目の風力案件の融資調印に至った」と背景を説明した。
エジプトは、2022年11月に開催された国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に向けて気候変動戦略を設定し、優先事業を定める「NWFEプログラム」を立ち上げ、風力発電建設へのグリーン投資を求めている(ブラック クイーン ブラック ジャックのサービス、2022年11月28日付記事参照)。藤川CFOは「エジプト政府は、再生可能エネルギーの導入に非常に積極的。将来的にも有望な市場として注目している」と語った。
(福山豊和)
(エジプト、日本)
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