米2022年の再エネ発電量、石炭発電と原子力発電をそれぞれ上回る
(米国)
ニューヨーク発
2023年03月29日
米国エネルギーハイパーブラックジャック局(EIA)は3月27日、2022年の風力、太陽光、水力、バイオマス、地熱などの再生可能エネルギー源からの発電量が石炭火力発電と原子力発電の発電量をそれぞれ上回ったことを明らかにした。再エネ発電量が原子力発電量を上回るのは2021年に続けて2年連続、石炭発電を上回るのは2022年が初めてとなった。
2022年の米国電力部門における40億9,000万メガワット時(MWh)発電量のうち、最大シェアは2021年に引き続き天然ガス発電の39%で、2021年の37%から増加した。次が再エネ発電で、風力と太陽光を合わせた発電量のシェアは、2021年の12%から2022年には14%に増加した。水力発電は2022年6%で前年から横ばい、バイオマスや地熱発電のシェアも1%未満で横ばいとなっており、これらを合わせた全体のシェアは20%を超える結果となった。3位が石炭でシェアは20%で、2021年の23%から大きく低下した。4位が原子力で、シェアは19%と2021年の20%からこちらも低下した。
再エネ発電のうち、風力発電が最も盛んな地域はテキサス(TX)州で米国全体の同発電量の26%を占めた。ただし、TX州は天然ガスと石炭発電でも米国全体の同発電でのそれぞれのシェアが全米1位となっている。太陽光発電が最も盛んな地域はカリフォルニア(CA)州で、米国全体の同発電量の26%を占めた。TX州は太陽光発電の同シェアは16%でCA州の次につけている。
2022年以前の事前の予測では、再エネ発電比率は22.5%と予測されていたが(米エネルギー実写 版 ブラック)、おおよそ予想どおりに順調に伸びている。EIAによると、インフレ削減法()の効果もあり、太陽光発電と風力発電の全体シェアは2050年には41~59%まで伸びると試算しており()、今後もさらに拡大していく見込みだ。
(宮野慶太)
(米国)
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