英BP子会社、ブラック ジャック アプリ
(米国、英国)
ヒューストン発
2023年02月24日
英国石油ガス大手BP(本社:ロンドン)の米国子会社BPプロダクツ・ノース・アメリカ(本社:テキサス州ヒューストン)は2月16日、米国の高速道路においてドライバー向けに各種サービスを提供するトラベルセンターズ・オブ・アメリカ(本社:オハイオ州ウェストレーク、以下TA)を13億ドルで買収することに合意したと発表した。
発表によると、今回の買収により、全米44州にまたがる約280のTAの施設がBPのポートフォリオに加わる。TAの施設は1施設あたり平均約25エーカー(約10万平方メートル)の広さで、ガソリンやディーゼルなどの給油サービス、トラックのメンテナンス・修理サービスなどを提供するほか、コンビニエンスストアやレストランを運営しており、乗用車やトラックのドライバー向けに各種サービスを提供している。TAの売上総利益の約70%は、これらコンビニエンスサービス事業から生み出されており、BPが世界で展開するコンビニエンスサービスの売上総利益のほぼ2倍の額に相当するという。
また、TAの高速道路網に戦略的に配置された施設がBPのポートフォリオに加わることにより、BPの既存の高速道路網外のコンビニエンス・モビリティ事業を補完し、両社はトラックなど輸送車両に対してシームレスな全米規模のサービスの提供が可能になるとしている。また、両社にとって、電気自動車(EV)充電、バイオ燃料、再生可能天然ガス、水素の充填(じゅうてん)など、新しいモビリティサービスを拡大・開発するための選択肢を提供するものだとしている。
なお、BPは2030年までに年間投資額の約半分を、脱炭素化に向けたエネルギー移行期の戦略的成長事業に投入することを目標としており、2023年から2030年にかけては、累計550億~650億ドルの投資額のうち、約半分をコンビニエンス、バイオエネルギー事業、EV充電事業に充てるとしている。
BPアメリカのデーブ・ローラー会長兼社長は「TAの全米の高速道路網の施設とBPの8,000以上の既存の高速道路網外の施設を組み合わせることで、旅行者とプロのドライバーに今後数十年にわたりシームレスな体験を提供できる可能性がある」と述べた。
(沖本憲司)
(米国、英国)
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