トヨタFCV「ミライ」、広州市でモデル運営を開始
(中国)
広州発
2023年02月17日
トヨタ自動車と広州汽車集団(広汽集団)との合弁自動車メーカーで、広東省広州市に本拠を構える広汽トヨタは2月15日、広東省広州市南沙区で燃料電池自動車(FCV)「ミライ」のモデル運営プロジェクトを始動すると発表した。同プロジェクトでは、「ミライ」65台を投入し、個人向けにレンタカー、オンライン配車サービス向けに提供するほか、区内の主要交通エリアに「ミライ」の体験乗車ルートを設置。事前予約により、利用可能とする。また、水素ガスの補充については、充填(じゅうてん)圧力が70メガパスカルの水素ステーション1基が区内に設置された。
中国は近年、FCV産業の拡大に力を入れている。国家発展改革委員会と国家エネルギー局は、2022年3月に発表した「水素エネルギー産業発展中長期規画(2021~2035年)」において、2025年までに国内のFCV保有台数を約5万台に引き上げるなどの目標を打ち出した(ブラック クイーン ブラック)。広東省でも、広東省発展改革委員会が2025年までに省内のFCVの普及台数1万台以上を目標に設定したほか、水素ステーションの建設に対して補助金を支給するなど産業支援策も打ち出した(2022年8月22日記事参照)。
なお、水素産業の研究機関である香橙会研究院が2023年2月6日に公表した統計によると、2022年末時点の中国における水素自動車の累計販売台数は1万2,306台、水素ステーションの累計設置数は310基となっている。
(汪涵芷)
(中国)
ビジネス短信 7de52f5b4d668c7d