ドバイ政府が経済10カ年計画を発表
(アラブ首長国連邦)
ドバイ発
2023年02月16日
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国政府は、2033年までの経済成長に関する10カ年計画「D33」を発表した。ドバイ・メディア局や、国営エミレーツ通信(WAM)などの地元各紙が報じている。
同計画は、ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム副大統領兼首相(兼ドバイ首長)が1月4日に発表した。向こう10年間で、経済規模を32兆ディルハム(約1,152兆円、1ディルハム=約36円)まで成長させるための経済アジェンダで、その達成のために100の変革プロジェクトを行う。
発表された6つのアジェンダは以下のとおりで、アジェンダごとに10年間で達成すべき定量的な目標を打ち出している。
- 貿易:貿易総額を過去10年間の14兆2,000億ディルハムから、向こう10年間で25兆6,000億ディルハムまで引き上げる。
- 海外直接投資受け入れ(FDI):過去10年間の年平均320億ディルハムから、向こう10年で年平均600億ディルハムまで引き上げ、2033年まで10年総額6,500億ディルハムを達成する。
- 政府支出:過去10年総額5,120億ディルハムから、向こう10年総額7,000億ディルハムまで引き上げる。
- 産業競争力の強化:民間セクターの投資を過去10年総額7,900億ディルハムから向こう10年総額1兆ディルハムに引き上げる。
- 財とサービスの国内需要総額:過去10年総額2兆2,000億ディルハムから向こう10年総額3兆ディルハムに引き上げる。
- デジタルトランスフォーメーション(DX):DXによって、ドバイ経済に年間1,000億ディルハムの貢献をする。
同日、100の変革プロジェクトのうち、最初の10個が発表された。「グリーンでサステナブルな製造業のためのプラン」「アフリカ、ラテンアメリカ、東南アジアにかけての未来経済回廊の創出」「新たなテクノロジーのテストと商業化を可能にし、ドバイを有力なイノベーション・ハブにするためのサンドボックス・ドバイの設立」などが挙げられている。
(山村千晴)
(アラブ首長国連邦)
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