マルコス大統領、水資源管理室の設置を承認

フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は2月1日、フィリピン国内の水資源に関する管理や環境問題に政府が一丸となって対応すべく、新たに「水資源管理室（WRMO）」を設置することを承認したと発表した。WRMOはフィリピン環境天然資源省（DENR）の中に設置され、将来的には同室を水資源省へと格上げすることが検討されている。

WRMOの主な役割は、フィリピン政府の水資源に関する施策をまとめたガイドライン「統合的な水管理計画（IWMP）」を策定し、同計画を確実に実行していくこととされている。また、WRMOは、他の政府機関・地方自治体（LGU）や民間部門、市民団体などと連携し、前述の水資源省の設立に係る法案の可決を先導していくことも期待されている。

フィリピン政府の発表によると、2021年時点で都市部には47％超の人口が居住しており、世界で最も都市化が進展している国の1つとされている。そうした中で、多くの水供給インフラは1950年代に構築されており、給水・浄水を含め、大規模なインフラシステムの改善が必要という（2022年10月24日記事参照）。

（吉田暁彦、サントス・ガブリエル）