第14回AEC全体会合が開催、低炭素化に注力

(ASEAN、インドネシア、タイ)

バンコク発

2023年02月07日

タイ商務省貿易交渉局(DTN)の1月30日の発表によると、第14回ASEAN経済共同体(AEC)全体会合(CoW)が1月18日にインドネシアのスマランで開催された。同会合では、AECに関連する23分野(物品貿易、投資、貿易円滑化、知的財産、電子商取引など)で実施すべき行動方針などが話し合われた。

ASEANとしては2023年、経済分野で以下のような取り組みに注力する。

  1. 第4次産業革命(4IR)統合戦略:特にデジタル経済、テクノロジーを用いたガバナンスとサイバーセキュリティー、社会のためのデジタルトランスフォーメーション(DX)の分野
  2. ASEAN循環型経済:エネルギー、運輸、農業の3分野で低炭素化を推進
  3. カーボンニュートラルに向けたASEAN戦略:一例として、市場メカニズムを活用した低炭素化や、排出削減技術への投資促進など
  4. グローバル・サプライチェーン・ネットワークへの参画強化

また、ASEANの競争力を強化するため、関連政策の改善(例:国境通過にかかる基準・規制の域内での調和・統一、非関税措置の最小化、デジタルサプライチェーンの構築、サプライチェーンネットワークの統合、産業イノベーションの創出など)、中小零細企業のサプライチェーンへの参画支援、サプライチェーンの混乱に対処するASEAN各国を支援するための枠組みの策定など、重要課題にかかる作業計画の見直しやガイドラインの概要を確認した。

その他、ASEANビジネス諮問委員会(ASEAN-BAC)と、法改正や人材育成、地域の物流・サプライチェーン連結性の強化などに焦点を当て、企業のニーズに対応した経済政策の策定について議論を行った。

(北見創、シリンポーン・パックピンペット)

(ASEAN、インドネシア、タイ)

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