アルゼンチンで初の鳥インフルエンザ発生、政府は緊急事態を宣言
(アルゼンチン、ボリビア、ウルグアイ)
ブエノスアイレス発
2023年02月24日
アルゼンチン政府は2月15日、国内で初の高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)の発生が確認されたと発表した。隣国ボリビアとの国境付近に位置するフフイ州北部で、アンデスガチョウの野鳥、隣国ウルグアイでクロエリハクチョウの野鳥の感染が確認されたことを受け、アルゼンチン政府は全国レベルで公衆衛生上の緊急事態を宣言した〔国家農畜食料衛生品質管理機構(SENASA)決議第147/2023号〕。
2月23日に公布されたSENASA決議第166/2023号は、アルゼンチン全土で生きた鳥類を集めたイベントの開催を禁じたほか、生きた鳥類の販売や移動も禁じている。
SENASAは、100件以上の感染疑い事例を調査中だ。2月22日時点で高病原性鳥インフルエンザウイルスの陽性確認件数は、中央部コルドバ州で6件、サンタ・フェ州、ブエノスアイレス州、北部サルタ州、西部パタゴニア地域ネウケン州でそれぞれ1件。主に野鳥や家禽(かきん)から同ウイルスが検出された。
フアン・ホセ・バイジョ農牧水産庁長官は、鶏肉や鶏卵を食べることによって人が鳥インフルエンザに感染する可能性はないと述べ、現在の対策は、野鳥や家禽の感染拡大を防止するためだと説明した。
日本の農林水産省も2月20日、アルゼンチンからの家禽肉などの一時輸入停止措置を講じた(農林水産省ウェブサイト参照)。
(山木シルビア)
(アルゼンチン、ボリビア、ウルグアイ)
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