2022年の国内乗用車新規登録台数、低排出ガス車が好調
(ドイツ)
ミュンヘン発
2023年01月13日
ドイツ連邦自動車局(KBA)は1月4日、2022年のドイツ国内の乗用車新規登録台数が前年比1.1%増の265万1,357台だったと発表した。ガソリン車が11.2%減(86万3,445台)、ディーゼル車が9.9%減(47万2,274台)と減少した一方、低排出ガス車〔バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)〕は増加し、BEVが32.2%増(47万559台)、PHEVが11.3%増(36万2,093台)となった。この結果、乗用車新規登録台数の燃料別割合の内訳は、ガソリン車が2021年の37.1%から32.6%、ディーゼル車が20.0%から17.8%に低下した一方、BEVは13.6%から17.7%、PHEVは12.4%から13.7%に上昇した。
主要ブランド別にみると、フォルクスワーゲン(VW)が前年比1.8%減(48万967台)となったが、シェアでは18.1%と最大だった。これに、メルセデス・ベンツが8.3%増(24万3,999台、シェア9.2%)、アウディが17.3%増(21万3,410台、8.0%)、BMWが5.7%減(20万9,722台、7.9%)、オペルが10.7%減(14万4,588台、5.5%)と続いた。日本メーカーのシェアは、トヨタ自動車(レクサスを除く)が3.0%(7万8,366台)、マツダが1.3%(3万5,008台)、三菱自動車が1.3%(3万4,430台)、日産自動車が1.0%(2万6,069台)などだった。
低排出ガス車購入時の補助金「環境ボーナス(Umweltbonus)」を所管する連邦経済・輸出管理庁(BAFA)の2022年報告書によると、同補助金の2022年の申請件数は約64万件となった。なお、2021年の申請件数は約62万5,000件だった。「環境ボーナス」が2016年7月に導入されて以降、2022年12月1日までで累計163万6,635件の申請があった。
2022年12月の乗用車新規登録台数、低排出ガス車が単月で過去最高
KBAによると、2022年12月の国内の乗用車新規登録台数は前年同月比38.1%増の31万4,318台だった。うち、低排出ガス車の新規登録台数は17万4,126台で前月比69.8%増と急増し、単月での過去最高記録を更新した。低排出ガス車のシェアは全体の55.4%。ドイツ自動車産業連合会(VDA)は、環境ボーナス制度が2023年以降に縮小されること(2022年12月12日記事参照)が、低排出ガス車の購入にも影響したとした。2023年からPHEVへの助成金は廃止、BEVへの助成も減額された。
(クラウディア・フェンデル)
(ドイツ)
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