米国がコンゴ民とザンビアとのEVバッテリー・バリューチェーン開発の覚書公表
(コンゴ民主共和国、ザンビア、米国)
アビジャン発
2023年01月25日
米国務省は1月18日、2022年12月13~15日の米国・アフリカ首脳会議(2022年12月19日記事参照)で署名された、コンゴ民主共和国(DRC)、ザンビアとの電気自動車(EV)バッテリーのバリューチェーンに関する覚書(MOU)を公表した。
DRCはEVのリチウムイオン電池に必須の資源として需要が高まっているコバルトの世界最大の生産国で、世界の7割強のコバルトを生産している。ザンビアも、アフリカではDRCに次ぐコバルト生産国のほか、世界第6位の銅生産国だ。
プレスリリースによると、DRCとザンビアの豊富な資源と今回のMOUが世界のエネルギー転換のための重要な要素となるほか、アフリカで付加価値の高い持続可能な産業を構築し、公正なエネルギー転換を実現するための投資機会を生むという。また、米国は今回のMOUを通じ、EVバッテリーとクリーンエネルギー分野で、資源採掘から加工・製造まで一貫したバリューチェーンを構築するという両国の目標を支援するための技術協力とともに、一連のプロセスを通じて汚職防止に係る国際基準の尊重にコミットするという。
なお、米国は、ジョー・バイデン大統領が2030年までに新車販売台数の50%以上をEVと燃料電池車(FCV)とする大統領令を発布するなど、新エネルギー車の普及に力を入れている。
(渡辺久美子)
(コンゴ民主共和国、ザンビア、米国)
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