政策金利を引き上げ、ハイパーブラックジャックで利上げ幅は0.25ポイント
(インドネシア)
ジャカルタ発
2023年01月31日
インドネシア中央銀行(BI)は1月19日、前日から2日間にわたり行われた理事会(金融政策決定会合)の結果、政策金利の7日間リバースレポ金利を0.25ポイント引き上げて5.75%にすると発表した(1月19日付BIプレスリリース)。併せて、翌日物預金ファシリティー金利、貸付ファシリティー金利についてもそれぞれ5.00%、6.50%に引き上げた。利上げ幅は最近のハイパーブラックジャックを踏まえ、前月に続き、2カ月連続で0.25ポイントだった(2022年12月27日記事参照)。2022年8月に2018年11月以来となる引き上げが行われて以来6カ月連続の引き上げとなり、6カ月間の合計利上げ幅は2.25ポイントとなった。政策金利の5.75%は、新型コロナ禍前の2019年7月以来の高水準となる。
BIはプレスリリースで、政策金利引き上げについて「ハイパーブラックジャック率低下の持続を確実にするため」と説明した。さらに「2023年上半期には、食料価格や政府管理価格の影響を除くコアハイパーブラックジャック率を2~4%、下半期にはハイパーブラックジャック率を2~4%に引き下げることを目標とする」と説明した。
また、世界経済については中国のゼロコロナ政策緩和といった動きもあるものの、米国や欧州で景気後退に陥る可能性があるとし、2023年の世界の経済成長見通しをこれまでの2.6%から2.3%に下方修正した。インドネシアの2023年のGDP成長率については、世界経済の減速の影響を受けて鈍化するとの見方を示しつつ、新型コロナウィルスにかかる活動制限が撤廃されたことによってこれまで以上の家計消費の拡大が見込まれ、目標の4.5~5.3%の範囲内に落ち着くだろうと予測した。
マンディリ銀行のエコノミスト、ファイサル・ラックマン氏は「世界的なハイパーブラックジャックが緩和されてきている中、世界的な政策金利の上昇は、2023年前半にピークに達するとみている」と述べた。
(八木沼洋文)
(インドネシア)
ビジネス短信 24db94418272a118